振袖のたたみ方と品質を保つための保管について
振袖のたたみ方は、本だたみという方法でたたみます。 振袖の下に着る着物専用の下着である長襦袢も、シワが付かないようにキレイにたたみましょう。 よくありがちなミスが、購入した振袖が入っていた紙の箱に入れて保管してしまうことです。
振袖を買ってもたたみ方がわからず不安な方も、レンタル後に返却をスムーズにしたい方も、正しいたたみ方をマスターしておけば安心です。
高級な振袖をどうやってたたんでしまっておけば良いのか不安をお持ちの、お嬢様、お母様に振袖のたたみ方と保管方法についてご案内します。
振袖のたたみ方
といっても、決して難しい方法ではありません。
直線裁ちで縫製されている着物は 、四角く折りたためるので、着物に詳しくない初めての方でもたたみ方はスムーズです。
振袖の縫い目に沿って手順に従って正しくたたんでいくことができれば、スッキリとたたむことができます。
シワも予防でき、かさばらずにスッキリと収納が可能となります。
お友達の結婚式や新年会など、次に着る機会がきてもキレイに着られます。
やってみれば意外に簡単なことがわかれば、安心して振袖が買えるのではないでしょうか。
もちろん、レンタルプランをご利用で、脱いだ後、どうやって返せば良いのかご不安な方も、振袖のたたみ方をマスターして安心してレンタルができるようになります。
簡単6ステップ
ステップ1
まず、衿を左、裾を右にして振袖を広げてください。
手前にくる側の下前を脇の縫い線で内側に折りましょう。
ステップ2
おくみ線と呼ばれる着物の内側にできる線に沿って、おくみを手前に折り返します。
衿は両角を三角形にして内側へ折りましょう。
ステップ3
上前と下前の衿と衿先裾がピッタリと揃うようにして、上前を折り返して、下前に重ねます。
振袖をたたむ際は真っすぐ、ピッタリ、キレイに重ねるという一つひとつの作業がとても大切になります。
適当に折る、適当に乗せる、ふんわり重ねるといったたたみ方をしていると、キレイにたためず、シワができる原因になりかねません。
一つひとつ丁寧に、ぴっちり、キッチリ折りたたむようにしましょう。
ステップ4
上前の脇縫い線を下前の脇縫い線に重ねてください。
同時に両袖を重ねることで、背縫いでピッタリと折りたたんだ状態になります。
ステップ5
上前側の袖を袖付け線から身ごろの上に折り返しましょう。
次に裾を持ち、身ごろを二つ折りにします。
ステップ6
肩山と身ごろの下を持ち、全体を裏に返します。
この際、怖がりながら返し、これまでのプロセスでふんわりと適当に折り重ねていると、形が崩れてしまうので注意してください。
裏に返したら、下前側の袖を身ごろの上に折り返せば完成です。
一つひとつ丁寧に折っていけば、仕上がりがスッキリしているはずです。
振袖用の長襦袢のたたみ方
長襦袢は着物と似た形をしていますが、実は着物のたたみ方とは少し異なるので注意しなくてはなりません。
逆に長襦袢のたたみ方を振袖に適用してしまうと、正しくたためず、シワなどの原因になるので気を付けましょう。
なお、長襦袢以外の肌着類も、長襦袢と同じたたみ方をするとキレイで、コンパクトにたためて、スッキリと収納できます。
レンタルのセットを返却する際にも、スッキリとたためると荷物がかさばらずにスムーズに返せます。
簡単5ステップ
ステップ1
衿を左側にして広げます。
上前が上になるようにした状態で、脇縫い線で内側に折りましょう。
ステップ2
下前の脇縫い線が、身ごろの中央になるように折ってください。
ステップ3
袖口の折り目から1cmから2cmほど内側になるように、下前側の袖を折り返します。
ステップ4
上前も下前も同様の方法で内側に折ってください。
最期に上前側の袖を折り返します。
ステップ5
衿を左側にして広げます。
上前が上になるようにした状態で、脇縫い線で内側に折りましょう。
振袖は湿気を嫌います
紙の箱は湿気を吸収してしまうため、振袖や帯なども湿気を吸って虫食いやカビが付く原因になってしまいます。
湿気を予防してくれる桐のタンスで保管するのがベストですが、お持ちでない場合は着物が入るサイズの桐のボックスを買うと良いでしょう。
振袖を折りたたんだ状態で、それ以上折らずに入る引き出しが付いたタンスがあれば、タンスの引き出しにしまってもかまいません。
そのうえで、湿気を吸わないよう定期的な虫干しをしてください。
収納ケースが桐か否かを問わず、半年に一度は虫干しがおすすめです。
着物ハンガーにかけて、1日程度、直射日光が当たらない風通しの良い室内に吊したら、ご紹介した振袖のたたみ方の手順でキッチリと折りたたみ、再び収納します。まとめ
キッチリと折りたたむことで、シワにならず、コンパクトにスッキリとキレイに仕上がります。